『変革を定着させる技術 ~抵抗力をつける~』

多くの販売会社で取り組まれていることですが、
販売店の中には、【赤字店舗の業績建て直し】を
専門にしているスタッフがいます。

2~3人でチームを組み、約1ヶ月~3ヶ月、
赤字店舗や低業績店舗の現場に入りこみ、
短期間で業績改善などの結果を打ち出すことを
期待されている部隊です。

彼らは専門的な知識とスキル、ツールを駆使して、
店長だけでなく現場のスタッフにも直接指導します。
また、多くの場合は、自ら販売を実践したり、
現場の売り場改善を実践したりします。

彼らが介入すると、多くの場合は1ヵ月後には
かなりの業績改善が見られます。
その結果が確認できると、専門スタッフは
「任務完了!」
ということで、次の低業績店舗に赴きます。

ところが、このとき、ほとんどの店舗で起きる残念な現象があります。

それは・・・
【彼らが立ち去ると同時に、もとの低業績状態に戻る】
ということです。

なぜ、そうなるのでしょうか。

それは、【定着させるための技術】を使っていないからです。
専門部隊のミッションは、【業績を改善させる】ことではありますが、
それだけでは足りません。

本来のミッションは
【専門部隊が立ち去っても、現場の業績が改善し続ける】こと
・・・すなわち【自走する組織】を創ることなのです。

【自走する組織】は偶然誕生するのではなく、
創るための技術があります。
いくつかポイントがありますが、今回はそのうちの一つをご紹介します。

それは【抵抗力をつける】です。

通常、専門部隊がはじめに駆使する技術は
【小さな成功体験を積み重ねる】です。
低業績店舗は、自信を失っています。
負けることに慣れてしまっていますから、
まずは、自信をつけさせることが重要です。

確実にできるような小さな目標を立て、それを達成させる。
そして、祝う。
それを喜びに、次の少し大きめの目標に向かわせ、達成させ、祝う。

目標を与え、達成したら祝う。
このような刺激や承認は、行動を強化していきます。

特に、盛り上げる必要があるので、刺激や承認を与える頻度を高くし、
たたみ掛けるぐらいの勢いが重要です。
すると、激しく燃え上がります。

しかし、これをやりすぎると、ある弊害が起きます。
それは【依存】という体質。

【刺激や承認をしないと、行動が起きない】
という体質を作ってしまいかねないのです。
専門部隊が消えると、刺激を与える人や承認をしてくれる人がいない。
だから、急激に行動が消える。

燃え上がっているときこそ、同時にしなくてはいけないのが、
【抵抗力をつける】こと。

つまり【刺激や承認がなくてもできる】といった体験を創ること、です。

ポイントは、だんだんと段階的にその刺激と承認を弱めていくこと。
いわゆる【刺激や承認の間引き】なのです。

たとえば、TIPSメール(コーチがクライアントを勇気付けるためのメール)。
私が関わってきた業績向上プロジェクトの多くは、 対象となる職場のみなさんに、
ほぼ毎日TIPSメールを送ります。

※この方法が開発されたのは、いまから18年前ですね。
 そのお話しは、またの機会に。

しかし、自走をさせるために、プロジェクト後半に向けて
段階的に減らしていきます。
まずは、週に2本。そして、週に1本。
そして、二週間に1本・・・と。

承認の間引きには、【承認を与える比率を減らしていく】ものと、
【承認を与える間隔を長くしていく】というものがあります。

たとえば、新規の営業電話を1本につき1回ほめる、
それを、2本に1回へ、そして5本に1回・・・と比率を変えていくもの。
または、2時間に1回の休憩を3時間に1回にする、などの
間隔を変えるものです。

また、定期的に行っているものを不定期にして変えるのも
抵抗力をつけます。

たとえば、
「新規電話100本に対してのインセンティブを、
 契約件数に対してのインセンティブにする」(定比率から変比率へ)などや、
「週に1回、決まった時間に定期的に訪問していた店舗視察を、
 変則的な時間に訪問する」(定時隔から変時隔へ)などです。

こうした抵抗力をつけさせる試みは、非常に慎重に行うことが望まれます。
というのも、比率や間隔を急激に変化させると
行動が著しく低下することがあるからです。

【段階的に、様子を見ながら】が鉄則です。

この抵抗力をつけていく、というところが
自走する組織を創る際に、まさに重要なことなのです。

今日もきっと・・・I・W・D!

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