2014年

8月

21日

『コモンクエスチョンはチームを救う』


組織やチームで共有する「問い」は
組織やチームに刺激を与えます。

そして、質の高い「問い」は
組織やチームの成長を促します。
こうした「問い」のことを、
「コモンクエスチョン」といいます。


ある自動車ディーラーで、こんなことがありました。
車をお持ちの方ならご存知かと思いますが、
販売店舗では、大きく二つの部門があります。

新車を販売するチームと、
車のメンテナンスをするサービスチーム。

新車販売のトップは販売課長。
サービスのトップは工場長。

業績のいい店舗は、販売課長も工場長も仲が良く、
チームメンバー同士も実に協力的です。

しかし、そうはいっても、結構、お互いに喧嘩しやすいのです。

「やれ、営業の仕切りが悪い!」
「やれ、サービスが遅すぎる!」
店舗内で喧嘩が始まります。

放っておくとお互い話もしません。
挨拶もしません。

販売課長と工場長が、
ここ数日、口もきいていない、というのもザラです。

そんな喧嘩をしているとき、業績がいい店舗の店長は、
どこからともなくやってきて
こんな「コモンクエスチョン」を発します。

「おいおい、お前たちさぁ、
 そもそも俺たちの敵は、誰だったんだっけ?」

この言葉を、険悪な雰囲気の現場に投げかけて、
その場を立ち去ります。
この言葉で、一気に、彼らは目が覚めます。

本当の敵は、目の前の道路の向こう側にあるライバル店だ、ということに。
お互いで喧嘩していることに、何も意味がない、ということに。


「コモンクエスチョン」は、視点を変えます。
そして、チームを救います!


□そもそも、自分たちは何を目指していたんだっけ?
□本当の自分たちの敵って誰だっけ?
□自分たちのお客様って、誰? どこにいる? そして、何を求めている?
□お客様をびっくりさせちゃうサービスって、何だろう?
□地域で一番の店舗にするために、これからやりたいことは?
□最高の仕事って、何かな?


このような「コモンクエスチョン」のうまい店長と
一日一緒にいると実におもしろい。

上記のような問いが、次々に職場に投げかけられるのですから。
そのたびに、メンバーたちが、はっとする。

質の高い「コモンクエスチョン」は、人の頭の中に残ります。
そして、ぐるぐるまわって、頭から離れなくなります。

「コモンクエスチョン」は、自走する人たちをつくります。
成長し続ける組織をつくります。

みなさんの組織やチームにとっての
「コモンクエスチョン」は何ですか?

今日もきっと・・・I・W・D!

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2014年

8月

18日

『リーディングのためのプロローグ』


リードしていくためには、始めから引っ張っていこうとすると、無理が生じます。
リードしていくためには、まずは「ペーシング」。
ペースをあわせることが重要です。

決して難しいことではありません。
すでに皆さんも普段行っていることです。

3歳くらいの子供と話すとき、思い出してください。
子供と話すときは、しゃがんで目線を合わせて話します。
決して、仁王立ちのまま、話す人はいません。笑

話すトーンは? …少し高めの声。
ペースは? …はやめではなく、ゆっくりでしょう。

表情は笑顔で、話す内容は、子供の好きそうなキャラクターの話ですよね。決して、子供あいてに、政治問題のことは話しません。笑
こうして、子供と話すとき、無意識に、大人側が子供側にペースをあわせているのです。それは、そうすることによって、安心した関係を作れる、ということを知っているから。

子供だけではありません。
お年寄りには、お年寄りバージョン。
お客様には、お客様一人ひとりにあわせたバージョンを既にお持ちだと思います。

しかし、ここで、こんな声がよくあります。

「いや、中島さんのいうことはよくわかる。
 合わせた方がいいことは。
 でも、子供やお年寄り、お客様には合わせるのはわかるけど、
 なんで、部下になんか、あわせなくちゃいけないの?
 それって、部下に迎合していることではないでしょうか?」と。

頭ではわかっています。
子供に対して、お年寄りに対して、お客様に対して、
ペーシングをして安心関係、信頼関係を構築できることを。

しかし、つい部下になると、
<部下に合わせるのは迎合だ!>というメッセージで、頭が一杯になってしまうのです。

でも、同じ人間ですから、原理は一緒。
ぜひ、そのメッセージが頭の中に流れたら、このメッセージでそのメッセージを消し込むくらい流してほしい。
それは…

「ペーシングは迎合ではない。リーディングのためのプロローグである」

と。

私も、このペーシングは気をつけています。
たとえば、スーパーの店舗で、店舗活性化のプロジェクトを行おうとするとき、私がコンサルタントとして店舗にお邪魔して、朝礼でいきなり
「みなさんは変わる必要がある!まず、こういう行動に改めなさい!!」だなんて、いきなり吼えはじめたら、きっとドン引きでしょう。笑 総スカンをくらって、孤立していくでしょう。

信頼関係が構築されていないところで、できていないところを指摘したり、否定したりしても、全く聞き入れてくれなくなりますし、変化を促そうにも抵抗を生み、後々、どう頑張っても埋めることのできない溝を作ってしまうことになります。

まずは、抵抗を生まないための工夫が必要です。
たとえば、店舗の現場に行くときの服装や身に着ける時計やメガネなどは、それ用のものを用意しています。
使う言葉も、歩く速さも、ぜーんぶ合わせて、店舗の人にとけこみ、私がそこに居ても違和感がない状態にします。

私の場合は、店にて自腹でお菓子やジュースを買って、バックヤードに入って、パートの方々と談笑をすることにしています。いきなりは仕事の話はしない。ニュースや世間話などの「どうでもいい話」を「笑い」を入れながらしばらくしています。
10分もすると、彼女たちは思うのです。

「どうやら、この人は、敵じゃないらしい・・・」って。

そういうサインが出始めてから、仕事の話にシフトしていきます。
この店舗ではどんなことで困っているのか。悩んでいるのか。改善したいことはどんなことなのか。本当は、どういう職場にしたいと思っているのか。

・・・を丁寧に現場で使う言葉などを多用しながら聞いていくと、
「この人は、敵じゃないらしい、もしかしたら、味方かも・・・・」となります。

それからです。

「○○がうまくいったら楽しいと思いませんか?」
「みんなで、一緒にやってみましょうか?」
という言葉に、彼女たちが目をキラキラさせはじめるのは。

人は、違いに敏感です。
ちょっとした違いに対して、自分とは違う「敵」、という位置づけにし、様子を見ようとします。

まずは、「同じ」であること。
これが不必要な抵抗を生みださないための重要なポイントです。
これが十分にできると、リーディングが可能な状態となります。
まずは、焦らずに、信頼関係、安心関係を作りましょう。

短期間で、チームの一体感を築き、高い業績を上げることに成功しているリーダーたちは、地道に、異動前に赴任先のメンバーの名前を覚えたり、話をきいたり、とにかくペーシングに心がけています。
「ペーシングは迎合ではない。リーディングのためのプロローグ」なのです。

さあ、あなたは、リードしていくためのプロローグ。
どんなことをされていますか?

今日もきっと・・・I・W・D!

____________________________
※I・W・Dは、いきいき、わくわく、どっきどき!の略。読めば、3分で、きっとI・W・Dになる気楽なTipsです。ぜひ、お読みいただいての感想や、こんな内容を書いてみて!などのリクエストもお待ちしています。

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2014年

8月

08日

『ないものから、今あるものに目を向ける』

みなさん、おはようございます。

暑い日が続いていますが、暦の上では秋。
空を見上げてみると、たしかに、秋の兆しが見え始めています。

いま、出張で、京都に来ていますが、
昨晩いただいたお食事からも、
夏の味覚の鱧と、秋の味覚の松茸の共演が。

季節の変わり目を感じますね。

さて、来週はチャージングウィークをいただきます。
ですので、メルマガもお休み。
しっかりと、家族サービスしてきます!
再来週、また、お会いしましょう!!



◆◇◆__________________________________◆◇◆
『ないものから、今あるものに目を向ける』
◆◇◆__________________________________◆◇◆


リーダーとお話をしていると、たまに、こういう方がいらしゃいます。
・〇〇が十分ではない
・〇〇がそろっていない
・これで〇〇が、うまくいくとは思えない

要は、今いる自分の境遇は、恵まれていない、と。
なにかにつけて一瞬のうちに、<ない>ものに目がいくリーダーがいます。

はたからみると、もったいない…。
実に、もったいない。

話をお聞きすると、
いろいろ<ない>ものも確かにあるけれど、
実は、いま<ある>ものも、いっぱいある。
それに、目を向けていないし、気付いていないだけ。

予算も、人材も、時間も、確かに完璧をもとめるならば、足りないでしょう。
でも、いまの状態を一からたちあげるとしたら、どれだけ大変なことか。

そして、いまの状態にあることが、いかに幸せなことなのか、
実に恵まれているのか、が、わかっていない。

基本、感謝が足りないのです。
だから、不平、不満、不安、がでる。

で、わたしは、問う。

「もし、いまあるものを全て捨てて、
 もう一回、今の状態を手にしようとしたら、できますか?」

あなたの会社の看板を全部取り払ったときに、
身ぐるみはいで、裸一貫になったときに、
いまと同じ状態を手にするのに、どれくらいのお金と時間がかかると思いますか?

失ったときに、はじめて気づく大切なこと。
それを失う前にイメージさせるのが、私の仕事です。

今日もきっと・・・I・W・D!
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2014年

8月

07日

『結果にコミットする。』


かなり体重も落ち、見た目も変わってきたことから、
最近、昔の友人からも、ちゃかされるように、
「かつや、ライザップ??」
と、言われます。笑

みなさん、御存知ですか?
かなりインパクトのあるTVCMを流しているので、
見覚え、聞き覚えのある方は多いでしょう。

念の為… http://www.rizap.jp/
サイトの中段に、<TVCM放映中>とあり、メイキング動画がありますので、それをみると、<あぁ、これね!>となるはずです。みてみてください。



みました??笑



______________
ブーーブッ、ブーーブッ(重低音)
チャーッチャチャ―チャーチャ♪(軽快で高音)
結果にコミットする。 RIZAP(ライザップ)
______________

まあ、わかりやすい音楽と映像で
肉体改造で、魅せるカラダへと変貌をとげた体験者の
満面の笑顔とポージング。

皆さん御存じのように、
私は、ライザップさんにいったこともないし、
ライザップさんが、何をやっているのかも知りません。
もちろん、お金ももらっているわけでもないですが(笑)、
やはり、<結果にコミットする。>という言葉には、ぐっときます。

この言葉を使うには相当の覚悟が要りますよね?

<結果をだしますよぉー♪>といった、おちゃらけな感じではなく、

「結果をだすことをお約束します。」
「結果がでることを確約します。万が一、出せなかったら責任を取ります。」という意味も伝わってくるわけで。

恐れずにこの言葉を使うということは
相当な自信があるとも受け止めることができます。

いい言葉だな。

僕が月に一回、
お世話になっている整体師の方もよくこの言葉を使います。
「結果だして、なんぼ!変わんなきゃ、意味ないんだから。」

…はい!本当に、結果がでてます。痛いけど。笑

ここ2年間、
年間契約で私の個人顧問についてくださっている方もよく使います。
「間違いなかったでしょ?絶対に結果を出すんだから。」

…はい!だから、いまも耳の痛い指摘や理不尽な指示も、忠実に実行しています。

私も彼らのようなプロフェッショナルな世界にどっぷりはまっていますから、こうした、<結果にコミットする。>という言葉は身近ですし、最も重要なスタンスだと思っています。

でも、これはプロの世界だけでなく、
私がお付き合いしている経営者やリーダー、そしてビジネスパーソンもまったく同様で、ここをどう本気で磨きあげていくのか、が違いを生み出しているように感じます。

よく、人が何かを成し遂げるときに必要な三要素として
having(成し遂げるために必要なものをもっているか?:知識、智慧、能力、人脈など)
doing(成し遂げるために必要な行動をしているか?)
being(成し遂げるために必要な心のあり方、スタンスをしているか?)
があげられていますが、僕は、最後のbeingによって大きく変わってくるのかな、と思っています。

知識があっても、行動しない…結果的にあたまでっかちの知識ホルダーに終わる人。
行動力があっても、とんちんかんな行動をして、結果に結びつかないで終わる人。
そして、知識があって、行動もしているけど、結果を出すことができないで終わる人。
これらに欠けているのは、やはり、<結果にコミットする。>というスタンスのなさ。

結果を出す人は、ここが圧倒的な覚悟をもって臨むために、
結果を出すための知識や知恵や能力開発に、ストイックなまでにいそしみますし、結果に結びつくために必要な行動を、先人に聞き、真似し、学び、行動しつづける。
そして、絶対に結果を出すまであきらめない…。

結果にコミットする。

あなたは、なにに、コミットしていますか?
そして、本当に、本当に、コミットしていますか?

今度、お聞かせください。
まっ、本当にコミットしているかどうかは、結果をみればわかりますけどね。(ドキっ!)

今日もきっと・・・I・W・D!

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2014年

8月

06日

『脳ミソだけでは、なにもできない』


毎朝のウォーキングをしているときって、
頭カラッポになっているので、ときたま面白いことに気付きます。

よーく考えると、体って不思議じゃないですかぁ?笑

脳ミソって、結局、真っ暗な頭蓋骨の中に閉じ込められているわけで…。
脳ミソ自体では、世の中を見ることはできない。
つまり、眼球を通じてでしか、世の中の明るさをみることはできない。

何かを聞くにしても、脳ミソ自体では聞けなくって、
これも、耳の中の鼓膜の振動を通じて聞けるわけで。

足を動かして歩くにしても、手を使って食事をするにしても、
口でなにかを食べるにしても、脳ミソ自体ができるわけでなくって、
すべて各機能を通じて、実現しているわけ。

なんか、それって、企業にもなんとなく似ているな、と思うのです。
社長が考え、それを各機能が実行、実現していく…。

となると、社長一人で起業したときとか、
担当者として一人で完結してできる仕事のときとかは、
自分で考えて、自分でできちゃうから、
脳と機能が一体化していたのでよかったんだけど…。

後輩ができて、その後輩に頼みごとをするときとか、
部下をもって、彼らと役割分担をして仕事をしていくとか、
そして、組織として大きくなって、いくつかの部署ができてくると、
何かと不具合が起きてくる…。

「現場でなにが起きているのか、見えない!」とか。
「お客さんの本当の声が聞こえてこない!」とか。
「伝えたのに、伝わっていない!」とか。
「わかったといったのに、違うものがでてくる!」とか。
「すぐにやってくれればいいのに、なかなかやってくれない!」とか。

機能が分化してくると、当然起きてくるこれらの問題。

それなら、ということで
「えーーーい、お前たちは使い物にならん。俺がやる!」
といってその機能を自分でやってしまっては、おもいっきり退化してしまっているわけで。

そこは、どう乗り越えていくのか…が進化の基本。笑

「現場での状況をどうしたら知ることができるだろう?」
「相手に何が伝わったのだろう?」
「違いはどこから生じたのだろう?」

と、すこし考えてみるといいでしょう。

そして、「思った瞬間に違和感なく思い通りの行動ができる!」のは、一人でやっているときの特権。

二人以上になると、たいがい思った通りにはいきません。笑
思ったことが、相手に伝わり、相手が理解し、納得し、行動におこし、その行動が自分の思いと相手の行動とにギャップがあるときは修正をし…と、けっこう時間がかかるものなのだ…、ということを心の底から認識をしていかないと、組織を運営することなどできません。

よく起業したてのリーダーやはじめて部下をもった初級リーダーが、
そこを理解せずに、集めたメンバーに、

なんで、わからない!
なんで、できない!!
なんで、すぐにやらない!!!

…と、ぷりぷり、カリカリして、ダメだししまくってしまったら、
ある日、それならご勝手に!と、総スカンくらって、みんな一斉に辞めていってしまった…なんていうのはそれが原因ですし。

脳ミソ自体ではなにもできない。
だから、期待をきちんと伝え、信じて、待って、根気強くズレを修正して、一体化していかないとね!
あなたのチームでは、大丈夫ですか?

さぁ!?
今日もきっと・・・I・W・D!

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