『魅惑の言葉も使い方次第』

 


「いや、それって、僕、不得意分野なんでぇー…」
(…お、おまえ、ちょっとやっただけで、その言いぐさはないだろ!
 悔しくないのか!乗り越えてみろよ!!)

「いや、僕、それをするために生まれてきたわけじゃないんで…」
(…ひ、ひ、開き直りかよっ!!じゃあ、なんのために生まれたんだお前?あぁん??)

たまにこうした人と出逢います。
呆れて人にものもいえなくさせ、一気に人の気力を奪い取るやからです。笑
彼らをどうこうできるわけではないのですが、
すこし世の中の傾向で気になることがあります。

それは、
「強みを活かす」だったり、
「個性を活かす」たっだり。

この考え方自体は、とても重要な視点ですし、個人的には大好きです。
この考え方で救われたり、成長が加速することもありますから。

昔、大ヒットした曲で、こんなフレーズがありましたよね。

♬ナンバーワンにならなくてもいい
 もともと特別なオンリーワン♬

ああ、いまの自分でいいんだ。
競争で疲れ切った人たちに癒しを与える言葉だったと思いますし、
国民の多くは、そうだ!オンリーワンなんだ!と魅惑の言葉に酔いしれました。
僕もその一人です。笑

でも、一方で怖いのは、それが
<努力をしなくてもいいんだ>という勘違いだったり、
開き直りになる可能性も秘めています。
つまり、人の成長を止める言葉にもなりうる、ということ。

植松電機の植松努さんという方をご存知でしょうか?
ネットで調べると、彼の講演の一部分をユーチューブで紹介もされているので、是非みてください。
私も彼の本や講演を拝聴し感動しました。
講演ではこう指摘しています。

******
花屋の店先に並んだ
いろんな花をみていた
ひろそれぞれ好みはあるけれど
どれもみんなきれいだね
この中で誰が一番だなんて争うことしないで
バケツの中 誇らしげに
しゃんと胸を張っている

それなのに僕ら人間は
どうしてもこう比べたがる?
一人ひとり違うのにその中で
一番になりたがる

(以下、省略)

こんなフレーズがありますが、ここで忘れてしまっては困ることがあります。
それは、きれいな花が店先に並んでいるのはいいのですが、並ぶまでに、
どれだけの花が間引きされてしまっているのか?その事実を忘れてしまってはまずいんです。>
*******

とても、深いお話だと思います。笑

徹夜の作業が続き、この先いつまでこのつらいプロジェクトが続くのだろうか、
と意気消沈しかけたときに、ある仲間がこういった。
「つらいけど、頑張ろうぜ。…朝の来ない夜はないってわけだ!」

これは、いいと思うんです。

やるだけやって、できるかぎりのことをし尽して、最後の最後、自分に対して、
「これだけやったんだ。この案件に死ぬほど本気で取り掛かったのは、いまこの世界で俺が一番だ。」
「怖がることはない。なにがあったって、殺されはしないんだから」

これも、いいと思うんです。

でも、冒頭の
「いや、それって、僕、不得意分野なんでぇー…」
「いや、僕、それをするために生まれてきたわけじゃないんで…」

これは、まったく違うでしょ! 笑

成長は、それなりのプレッシャーがかかっているときに生まれます。
高いハードルを目の前にして、どうしたらそれを乗り越えられるのかを考え、
行動し、ぶつかって、失敗し。そして考え。もう一度、チャレンジする。

幾度もそれを繰り返すと、そこに
<今までの方法では通用しない…>
<なにか、別の方法を見出さなくては…>
と思えたとき、成長の始まりなわけです。

諦めかけるときもあるけれど、
その気持ちをもう一度、はっぱをかけ、引き締め、自分を奮い立たせる言葉。
逆に、高まり過ぎた緊張やプレッシャーに押しつぶされないように、
自らが自らにかけた緊張を緩和させるための言葉。
そんな成長を促す言葉として使うのならば、いいと思うんです。

修羅場を目の前にすると、
そうした緊張と弛緩のバランスを絶妙にとっていく言葉の数々と出逢えるわけで、
それによって、自分も救われたし、チームメンバーも救われたはず。

修羅場の数だけ、その言葉のバリエーションも増えていくし、重みを増していく。
だから数々の修羅場を乗り越えてきた経営者は、この言葉を多くもつし、
その重さはそこからくるのだと思います。

魅惑の言葉。
成長を加速させるか、成長を止めるかは、あなたの使い方次第。
意識していきたいところです。

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