『意欲がないのか?能力がないのか?』



「ほんとに頭にくるんですよ、まったく。
 私の部下は、何度言っても動かないんです。
 同じミスを繰り返すし、変わらないんです。
 やる気もないし、どうしたらいいのでしょうか」

「では、その彼にピストル突きつけたら、その部下、動きますかね?」

「はぁ?・・・」


社員の行動は「個人的な要素」「個々人を取り巻く環境」の二つに影響されます。
一般的に上司は部下が望ましくない行動をしたときに、
「個人的要素(性格、人格、価値観)」に原因を追究しはじめます。


たとえば、
「あいつは物事がわからないやつだから…」
「あいつの性格では、もともとこの仕事は無理だろうな」
「君は積極性にかけるなぁ」
「最近の若いものの価値観には理解に苦しむよ」


このようなセリフが出始めたら、「レッテルの罠」にはまり始めています。
部下の性格や価値観、適性にレッテルをはることで、
「自分の責任ではなく彼自身が原因だ」といったある意味、他責にすること
での安心感は得ることはできます。

しかし、これでは問題の解決には到底たどり着くことは決してありません。

このような罠にはまったときには、まず部下がどのような状況にいるのか?
やり方を知らないのか?それとも出来るのにやらないのか?を把握することが重要です。

悪循環から抜け出し善循環へ移行させるためのアプローチとしては
1)必要な知識・具体的な方法を教える
2)部下を取り巻く環境の整備を行う、
という二つの方法があります。

つまり「何度言ってもダメ」なのは、
「その仕事の方法ややり方を把握していない(能力がない)」のか、
「モチベーションの問題(意欲がない)」なのか。
それを見分ければ次の方策が見えてきます。


これを見分ける一番簡単な方法は、
「仮にその部下を行動せざるを得ない状況においた場合、行動を起こし始めるかどうか」
を想像することです。
(アメリカでは、少し過激な表現がされており、
「部下にピストルを突きつけたときに、動き始めるか否か?」としています。)


追いこんでも行動を起こさないと予想される場合は
「部下は、それをするにあたっての知識や具体的な方法を知らない」と考えられます。
こうした場合は、いくらモチベーションを向上させたとしても、高い成果は期待できません。
直ちにスキル・知識トレーニングを行うべきでしょう。


一方、追いこんだらあわてて行動を起こしはじめる…と予想される場合は、
モチベーションに関わる問題といえます。
つまり、「やり方を知っているのにもかかわらず、やらなくても許される環境」、
または「やる気の起こらない環境」であったと言えます。


以前はよい行動をしていた社員が、なんらかの理由で最近そうした行動が少なくなった時などは
環境不備の典型ともいえます。こうした場合は、動機付けされるような環境を用意する必要となります。
業務整理、業務環境の整備、コーチングによる関わりなどがこれにあたるでしょう。

あなたの部下は、どちらでしょうか?
ピストルを突きつけたら・・・・動きます?動けません?

想像してみてください。
今日もきっと・・・I・W・D!

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